こんにちは、助産師のきーまです⭐︎
現在第3子を妊娠中。
現役の助産師、二児の母として
様々な情報をシェア、日々の気持ちを
綴っています( ・∇・)
今回は私が受けた
「シロッカー手術」についての
経験談を書いていきます!!!
目次から気になる部分だけでも読んでいってください⭐️
『子宮頸管無力症』という言葉を知っていますか?
妊娠された方、そしてこの病気を発症した方でないとなかなか聞き慣れない
病名だと思います・・・。
子宮頸管無力症とは?
子宮頸管無力症って
何・・・???
子宮頸管無力症とは・・・?
陣痛(痛み)を伴わずに、無自覚で
子宮の入り口が短縮、開大していくことです。
原因は不明なことが多く、
切迫流産、切迫早産となり、安静や入院加療が必要となります。
流産早産につながる病気です。
妊娠して初めて分かる病気のため、
急に診断を受けて
驚かれる方も多いです・・・。
子宮頸管縫縮術って?
子宮頸管縫縮術って・・・?
難しい言葉・・・
「子宮頸管縫縮術」とは・・・
子宮の入り口を糸で縛り、
物理的に子宮の入り口が開いていくことを阻止します。
シロッカー術とマクドナルド術があります。
<シロッカー手術>
できるだけ子宮の内側に近いところで
糸を縛る方法です。
今までの妊娠で切迫流産となり
子宮頸管無力症だった場合、
また、早い時期(妊娠初期)で
子宮の入り口が短くなってきていることが
分かった方には
シロッカー手術を選択することがあります。
予防的な意味で行われることが多いです。
13週〜16週で手術をすることが一般的です。
<マクドナルド手術>
子宮の入り口の外側(外子宮口)を
縛る手術。
すでに子宮の入り口が短くなっている方に
治療的な意味で行うことが多いです。
私のこれまでの妊娠経過
<第一子・・・切迫早産で長期入院>
私は、第一子を妊娠中に切迫早産になり、2ヶ月間入院をしました。
25週くらいからお腹の張りがひどくなり、あまり自覚症状はありませんでしたが
子宮頸管も短くなっていきました。
子宮頸管は個人差はありますが、
一般的に35〜40mmほどです。
これが短くなっていくと、
「切迫流産」「切迫早産」と
診断されます。
病院によって入院となる目安は変化しますが・・・
○20mmより短くなった
○短期間で短くなった
○お腹の張りを伴う
○自宅での安静が難しい
など、様々なことを総合的に判断して
入院を決められていくと思います。
入院中はひたすら安静・・・!!!
ベッドの上でとにかく24時間安静を保ちます。
シャワーは1週間に1回か2回入れるかどうか・・・という感じでした。
余談ですが、切迫早産の入院中はサーキュレーターが
大活躍しました。
子宮の収縮を抑える薬を飲んだり点滴していると
とても暑くて・・・冬でも汗をかくほどでした。
部屋のエアコンだけでは暑くて、サーキュレーターを
購入して持ってきてもらいました。
ウテメリン(張り止めの薬)の24時間点滴、
マグセント(更に強い張り止めの薬)を経験し、
それでも陣痛並みの張りが止まらず怖い思いをしました_(:3 」∠)_
子宮頸管は一番短い時で13mmほど。
これ以上短くなったら新生児の設備が整っている(NICUのある)
大きな病院に搬送します、と言われながら・・・
必死に安静をして・・・
何とか36週を迎えました。
幸い娘は37週まではお腹にいてくれました。(退院して約1週間で出産)
<第二子・・・予防的にシロッカー手術>
息子の時には、妊娠6週で大量出血をしてしまい、
6日間ほど『切迫流産』で入院をしました。
「切迫流産」とは、
妊娠22週未満で流産になる危険性が
ある状態のことです。
「流産」と付きますが、
流産していることではなく、その可能性が
ある状態を言います。
○出血
○お腹の張り、痛み
○子宮頸管が短くなる
などが主な症状です。
ちなみに22週以降は
「切迫早産」と名前が変わります。
第一子は長く入院したものの、結局のところ早産にはならず37週代での出産だったため
「シロッカー手術の絶対適応(必ずしなければいけない)」わけでは
なかったのですが、
娘がいる中での長期入院は避けたいところ・・・悩みましたが、
私の通う産婦人科のドクターがやっておいて損はないよ、と背中を
押してくださり、手術に踏み切りました。
産婦人科によって、ドクターによっては、
前回の出産が早産でなければこの手術は適応しない、いう
ところもあるかと思いますが、
そこはドクターの考え方次第だと思います。
私の通う産婦人科のドクターは、
「家庭環境」や「予防的」に考えて判断してくださいました。
結果、34週からお腹の張りが強くなり仕事は休まなくていけなくなったものの、
36週でシロッカー抜糸(結んだ糸を解くこと)をしてからも
かなりの間お腹の中にいてくれ、39週で息子を出産をしました。
.
.
今回も手術をする決断をした経緯
前回、39週まで持ったことを考えると
今回は手術まではしなくてもいいんじゃないかな・・・なんて
淡い期待をしていました。
ドクターと妊娠初期に相談をしました。
先生、2人目の時は、39週まで持ちました。
今回は手術をせずに・・・も可能でしょうか?
手術となると1週間入院になるので子どもたちが心配で・・・。
う〜ん、そうだね・・・。
子宮の入り口が軟らかいことは間違いない。
前回が大丈夫だったから今回も大丈夫、という確証はない。
お腹が張ってくると陣痛並み。それが一番怖いので
手術をしていた方が安心して過ごせるだろう。
あとは家族と相談して決めてみて下さいね。
今回はイヤイヤ期まっさかりの下の息子がおり、
長期入院は絶対に避けたいところ…
入院となると1ヶ月、2ヶ月も離れないといけないかもしれない・・・と
考えると、手術の1週間は耐えれるかもしれないな、と思い
今回もシロッカー手術をしていただくことに決めました。
シロッカー手術、いう言葉自体が聞き慣れない方も多いと思いますが…
実体験はなかなか記事にされてないようなので記録しておこうと思います!!
これから同じ手術に臨まれる方の参考に少しでもなればいいな( ^ω^ )
長くなるかと思いますがご了承ください!!
<どんな時に手術適応になるの???>
双子妊娠、三つ子(またはそれ以上)の妊娠の方で適応になることも多い手術です。
⚠︎もちろん、多胎妊娠でも手術せずに経過される方も沢山いらっしゃいます!
また、今までの妊娠で早産(36週以前の出産)をされた方は、
場合によっては次回の妊娠でこの手術を勧められることもあります。
病院の方針もあるので必ず、ではないのですが
私の通う産婦人科では切迫早産の既往があったり、
家庭の状況(長期入院を避けたい)などの理由で手術を勧めてくださいます!
シロッカー手術実体験
《シロッカー手術前日》 入院準備品
シロッカー手術は、妊娠16週までの方で適応となります。
私は14週0日目で手術を受けました。
前日、夜ご飯までは普通に食べてオッケーと言われていましたが、
悪阻で食べ物の消化スピードが異常に遅く、
翌朝までに消化するかが心配だったので17時ごろに軽めの食事をしました。
入院中は絶対に食べれないものを・・・と思い、塩たこ焼きを食べて、
そして盛大に吐きました笑笑(悪阻があるので毎晩吐いています)
めっちゃ美味しかったのに・・・吐いた・・・悲しい・・・_(:3 」∠)_
持っていくものの最終確認をして、子ども達の準備もいろいろと済ませ眠りました。
私は切迫早産などで妊娠中に何度も入院をしているので、
入院準備はお手のもので・・・笑
今回の入院準備品を別記事にまとめていますので
そちらも良ければ読んでみてください⭐️
《シロッカー手術当日》
朝の準備・保育園送迎
朝から絶飲食です。
私が通う産婦人科では全身麻酔で手術をするため、絶飲食でした。
(下半身麻酔で手術するところも多いようです)
絶飲食とは・・・
食べ物、飲み物(水)も含めて完全に
禁止なこと。
「朝起きてから絶飲食」
「6時から絶飲食」などと細かく決められている
ところもあります。
3日間ほどお風呂にも入れないので、朝イチでお風呂にも入りました!
念のため、毛の処理も…笑チクチクしてるの見られたくないので( ^ω^ )笑
○8時
子ども達を保育園に送り届けました。
5歳の娘は「弟は任せて!!!!!」と笑顔で、
2歳の息子は「おかあさんがいいぃいい!!!」と泣きながら…
(妊娠してから見事なまでの赤ちゃん返り。笑笑)
病院到着・診察
○9時
主人に病院まで車で送ってもらい、とりあえず診察へ。
体重は49.7kg
悪阻で3kg程痩せ、3週間前の診察から-0.2kgでした。
内診台で頸管張を測ってもらい、今の時点では55mmと長さも十分!!
膣からの超音波エコーですが、ドクターが性別を探ろうと必死。笑
結果まだ分からず!
今回は産まれるまで聞かないつもりでしたが、私はエコーを見れば分かってしまうかなぁ〜
出来れば産まれてからの楽しみに取っておきたいです(o^^o)
【手術準備】
さて、診察が終わってお部屋へ。手術衣に着替えます。
手術衣とは・・・
手術のために着る洋服で、私が手術をした
病院では、前開きのワンピース型のものでした。
上半身は裸で着るように指示を受けました。
手術室ではいろいろな器具を付けるので、(血圧計や酸素濃度を測る機械など)
手術衣の下は裸んぼになります。直前までパンツだけは履いていました!
パンツは産褥ショーツを履いておきます。
産褥ショーツとは・・・
前開きにベリっと剥がせるようになっているショーツのこと。
手術の前は出血はしていませんが、手術の刺激で
出血をします。
看護師さんが出血の状況をすぐに観察できるように
このショーツを履きます。
その後、看護師さんがきてくださって点滴をとってくれます。
そして、抗生剤の点滴などが始まりました。
私の前に一件手術があったので、入室は11時過ぎとのこと。
それまでリラックスして過ごしました。
○11時15分 手術室へ
手術室へ行きます。歩いて移動しました。
最後にトイレを済ませ、履いていたパンツを脱ぎ、
持ってきていた産褥ショーツと(前がピリッと開くタイプのパンツ)ナプキンを
看護師さんに渡します。
【手術室へ!】
手術室へ入室して、手術台に寝ます。
●血圧計●酸素濃度を測る機械●心電図を付けていただき、ドクターを
待ちました。流石にドキドキします・・・。
ドクターが手術室に入って来られて、いよいよ麻酔開始です。
麻酔開始・どんな感覚?
点滴から、
●痛み止めの注射(ソセゴン)
●麻酔薬(セルシン)が入りました。
その瞬間、天井がぐるぐるし始めて、目を開けていられなくなりました。
気持ち悪い、吐き気がする、という感じはなく、
ものすごく眠たくて自分の力では眠気をコントロールできない
時と似ています。
アラームで起こされたけれど眠過ぎて二度寝する時の
感覚とも似ているかな(笑)
その後ドクターがマスクから笑気麻酔というものをしてくださるのですが、
マスクを当てられた記憶がないので注射の時点で眠っていたと思います。
前回息子の時はマスクを当てられた記憶があったのにな・・・
【手術終了・手術後】
そして目覚めた時には元々のベッドに寝ていました…!!!
本当は手術室で半覚醒状態になっているか声をかけてもらうのですが、
その記憶は全くなく…なんなら、気づいた時はもう15時過ぎでした!
こんなに長く目が覚めないなんてちょっとびっくり…
そして15時過ぎに一応目が覚めたとはいえまだまだ眠たくて…
頭がぼーっとしてフラフラする感じもあったので、すぐにまた眠りました。
たまに看護師さんが血圧を測りに来てくださる時に少しだけ目を開けました。
私はかなり麻酔が効いていた方だと思います。
この頃全然、お酒を飲まないからかなぁ( ̄  ̄)
(お酒に強い方は麻酔の効きが悪かったり、目覚めが早かったりするらしいです)
Q.手術直後の痛みは???
私の場合は幸い、大きな痛みは感じませんでした。
ただ、生理中のようなズーーーンとした下腹部の重たさは
ありました。
妊娠してから生理は来ないので、
あぁ久々の感覚だなぁ、と思っていました。
シロッカー手術の後、痛みを訴えられる方はたくさんいらっしゃいます。
その時には痛み止めの点滴、坐薬・・・などを使用して
痛みをコントロールしていきます。(私の働く病院の場合)
痛みがあるときは、
我慢はせずに看護師さんに聞いてみるといいと思います!!
Q.手術後はお腹が張る??
手術は、子宮の入口(頸管)と呼ばれるところを
触っているので、刺激があります.
その影響でどうしてもしばらくはお腹が張っています.
子宮収縮(お腹の張り)を抑えるために
手術終了直後から点滴で張り止めを入れてもらいました.
この張り止めは、病院やドクターによっては
必要ない、と判断されることもあるようですので、
全員が張り止めの点滴をするわけではないと思います.
私のお腹も、触るとたまに子宮の形が分かるほどにカチカチになっていました。
すぐに落ち着いて、また何分後かに張る、という感じでした。
部屋に帰ってきてからすぐにCTGモニターと呼ばれる
子宮の収縮(お腹の張り)と赤ちゃんの心拍(元気さ)を
調べる機械を付けて異常がないか確認してくださいました.
(寝ていてほぼ覚えていませんが・・・)
尿の管(バルーン)が入っているので少し動きにくいですが、
特に不快感はなく過ごしました。
そして、膣の中には
ヨードホルムガーゼと呼ばれる出血を
抑えるガーゼが入っているようでした。(約50cm)
これは少しだけ膣が圧迫されているような感覚があります.
我慢できないことはないかな、と私は思いました.
Q.麻酔から覚めるのはいつ頃??
今回の手術に関して言えば、長い時間麻酔が体に
残っていたような気がします.
これは毎回違った感覚で、以前の手術の時は昼過ぎには
完全に目が覚めていました.
今回はなぜかずっと頭がふわふわしていて、
少し体を動かすと吐き気もありました.
お酒を飲んだ翌日の二日酔いの感覚と似ています.
携帯を見るのもちょっと危ない気がしたので、
主人と母に無事終わったよ、の連絡をしたのは17時過ぎでした。
子ども達は実家の母が見てくれていて、お利口に眠ったようで安心しました。
どでかく見えますが手前が2歳の息子、奥が5歳の娘です↑↑
○19時過ぎ
看護師さんが夜の分の抗生剤点滴に来てくれ、
その時も体を動かすと少し気分が悪くなっていました。
手術後から、出血予防と張り止めの点滴が始まっており、
その副作用で動悸と手の震えも出てきていました。
(これは私は慣れっこの症状ですが、初めて経験するときついと思います。
張り止め、出血予防の点滴が24時間入ります。↑↑
第二子の手術の時は夕食がほとんど食べきれず残してしまったので不安だったのですが、
今回もとりあえずチャレンジをすることにしました。
夕食○20時半
夕食を摂りました。
この時初めて頭を上げて座りましたが(ベッドの頭元を上げました)
まだやはりふわふわした感じは残っていました…
食事はこんな感じ!↓
お粥、お豆腐、お魚などの消化に良いもの、量も少なめで出していただきました。
あっさり目のご飯が悪阻中のわたしには有り難く、
とっっっても美味しくいただきました( ^∀^)
ペロリと完食でした!
特に梅干し粥が最高だった…!!!!24時間ぶりの食事、染みました〜〜〜
しかしやはり後半は気持ち悪くなってきて…
でもわたし、出された食事を残せないタイプで・・・全て食べてしまいました。
美味しかったからよしと思おう!!
そして、歯磨きもベッドの上でします。
吐いてもいいように容器もかしていただいて枕元に置いていました。
そして案の定2回ほど吐きましたが、少量だったのでよかった…
少しずつ吐き気も治りました。
消灯○22時前
部屋の電気を消していただき、消灯です。
お腹の痛みは相変わらずなく、尿の管の違和感もありません。
昼間にあれだけ寝たからなぁ、と1時間ほどイヤホンをして(イヤホン必須です!!!)
私が手術を受けた病院は、手術当日は観察室のようなところで
過ごします.他の患者さんもいらっしゃるので、イヤホンは
必ずつけて携帯を触るようにしていました.
点滴があったり、色々な紐が周りにあったりもするので、
ワイヤレスイヤホンがおすすめです!!
みんなに連絡を返したり、YouTubeを見て過ごし、24時前に眠りました( ^∀^)
夜中に寝苦しいこともなく、朝は4時に起きました。笑
手術前日から当日の流れはこのような感じです!
ちなみにわたしは痛みにかなり強く出産でさえも痛くない人なので・・・
痛みに関してのレポが少なくてすみません…泣
この手術後、痛みを訴える方も結構いらっしゃいます!!
手術直後から痛む方には座薬を、
麻酔から覚めたら飲む痛め止めを、
下半身麻酔でepiと呼ばれるチューブが術後まで入っていれば、
麻酔薬を使って痛みのコントロールをします!!(私の病院の場合)
痛みを我慢する必要はないので
痛い時はすぐに看護師さんに伝えるほうがいいと思います!!!
また経過を追って記事にしていきます!
文章ばかりでわかりにくい部分も多いと思うので、
まとめきれたらイラストや図、写真など追加していきますね。
とりあえず覚えているうちに、経過をどんどんアップしていきます( ^ω^ )
手術の方法、麻酔の方法、点滴の種類などは
病院の方針によってかなり変化します。
私の実体験を書きましたが、
これが絶対ではないことをご了承ください!
初めてこの手術を受ける方はきっと
とても不安だと思います。
少しでも流れがイメージできて不安な気持ちが
軽くなれば嬉しいです( ^∀^)
2022年2月、シロッカー抜糸術をして、
その後2週間で
第三子を無事に出産しました!!
シロッカー手術を受けたお陰で、安心して
妊娠生活を送ることができたと思っています⭐️
シロッカー手術の様子は動画にしています.
記事もありますので、
良ければ合わせて見てみてください!!
それでは、ここまで見てくださってありがとうございます!!
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